医療脱毛で使われるレーザーにはいくつかの種類がありますが、その中でも歴史が長く、多くのクリニックで採用されているのがアレキサンドライトレーザーです。
「アレキサンドライトレーザーってどんな特徴があるの?」「自分に合っているの?」と疑問に感じている方に向けて、このレーザーの仕組みから効果、メリット・デメリットまでを分かりやすく解説します。

アレキサンドライトレーザーの基本情報
波長と仕組み
アレキサンドライトレーザーの波長は755nmです。この波長はメラニン色素への吸収率が高く、毛根のメラニンに効率的にダメージを与えることができます。
宝石のアレキサンドライトを媒質として使用していることが名前の由来です。日本の厚生労働省から薬事承認を受けている脱毛機も多く、長年の使用実績と豊富な症例データがあります。
代表的な脱毛機
- ジェントルレーズ:アレキサンドライトレーザーの代表格。多くのクリニックで採用されている
- ジェントルレーズプロ:ジェントルレーズの後継機。照射スピードが向上している
- ジェントルマックスプロ:アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーを1台に搭載。部位や肌質に応じて切り替えが可能
アレキサンドライトレーザーは医療脱毛で最も歴史のあるレーザーのひとつです。厚生労働省の承認を受けた機器が多く、安全性と有効性に関する豊富なデータが蓄積されています。
アレキサンドライトレーザーのメリット
1. 太い毛・濃い毛への効果が高い
波長755nmはメラニン色素への反応が非常に高いため、ワキやVIOなどの太くて濃い毛に対して強い脱毛効果を発揮します。黒い毛にしっかりとエネルギーが届くため、少ない回数で効果を実感しやすいのが特徴です。
2. 施術スピードが速い
照射面積が広く、1ショットあたりの照射速度も速いため、全身脱毛でも比較的短時間で施術が完了します。忙しい方にとっては大きなメリットです。
3. 美肌効果が期待できる
アレキサンドライトレーザーはもともとシミ治療にも使われてきたレーザーです。脱毛と同時に、色素沈着の改善や毛穴の引き締め効果が期待できるとされています。
4. 冷却機能による痛み軽減
ジェントルレーズシリーズには冷却ガス(DCD:Dynamic Cooling Device)が搭載されており、照射直前に冷却ガスを噴射することで痛みを軽減します。

アレキサンドライトレーザーのデメリット
1. 産毛への効果が弱い
メラニン色素が少ない産毛には反応しにくいという弱点があります。顔や背中など産毛が多い部位の脱毛には、回数が多くかかる傾向があります。
2. 日焼け肌や色黒肌には使用できないことがある
メラニンに強く反応するため、肌の色が濃い方に照射すると、皮膚表面のメラニンにも反応してしまい、やけどのリスクが高まります。日焼け直後の肌や、もともと肌の色が濃い方は施術を断られるケースがあります。
3. ヒゲへの単独使用は効率が悪い場合がある
男性のヒゲは非常に根深く密集しているため、波長の浅いアレキサンドライトレーザーだけでは十分にエネルギーが届かないことがあります。ヒゲ脱毛にはヤグレーザーとの併用が推奨されるケースもあります。
色黒肌の方や日焼けをしている方は、アレキサンドライトレーザーの施術を受けられないことがあります。カウンセリング時に医師に肌の状態を確認してもらいましょう。
他のレーザーとの比較
医療脱毛で使われる主なレーザーは3種類です。それぞれの特徴を比較してみましょう。
アレキサンドライトレーザー vs ダイオードレーザー
ダイオードレーザー(波長810nm)はアレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの中間的な性質を持っています。日本皮膚科学会の情報によると、ダイオードレーザーは幅広い毛質に対応でき、産毛にもある程度の効果が期待できるのが特徴です。痛みもアレキサンドライトレーザーより軽い傾向があります。
アレキサンドライトレーザー vs ヤグレーザー
ヤグレーザー(波長1064nm)は波長が長いため、肌の奥深くまでエネルギーが届きます。色黒肌にも対応でき、男性の根深いヒゲにも効果的です。ただし、痛みはアレキサンドライトレーザーよりも強い傾向があります。
3種類のレーザーの特徴まとめ
- アレキサンドライト(755nm):太い毛に効果大。美肌効果も。色黒肌はNG
- ダイオード(810nm):幅広い毛質に対応。痛み少なめ。バランス型
- ヤグ(1064nm):根深い毛に効果大。色黒肌OK。痛みが強い

アレキサンドライトレーザーが向いている人
- ワキ・VIO・脚など太い毛が気になる方
- 色白〜標準的な肌色の方
- 脱毛と同時に美肌効果を期待したい方
- 少ない回数で効果を実感したい方
- 実績のある脱毛機で安心して施術を受けたい方
アレキサンドライトレーザーが向いていない人
- 日焼けしている方、肌の色が濃い方
- 顔や背中など産毛の脱毛がメインの方
- 痛みにとても敏感な方(ダイオードレーザーのほうが痛みが少ない)
- 男性のヒゲ脱毛のみを考えている方(ヤグレーザーとの併用が望ましい)
施術を受ける前に確認したいこと
テスト照射を受ける
痛みの程度や肌の反応を事前に確認するために、テスト照射を受けることをお勧めします。厚生労働省でも、医療機器を使った美容施術は事前のカウンセリングが重要とされています。
日焼け対策を徹底する
施術前後は日焼け止めを塗り、紫外線対策を徹底しましょう。施術の2週間前からは日焼けを避けるのが理想的です。
施術後の保湿ケア
施術後は肌が乾燥しやすくなります。入浴後にボディクリームやローションでしっかり保湿しましょう。施術当日は入浴ではなくシャワーのみにするのが推奨されます。
よくある質問
アレキサンドライトレーザーは効果がないという噂は本当ですか?
効果がないわけではなく、「産毛に効きにくい」という弱点が誤解されて広まった可能性があります。太い毛に対しては非常に高い効果を発揮するレーザーです。
ジェントルマックスプロとジェントルレーズプロの違いは何ですか?
ジェントルレーズプロはアレキサンドライトレーザーのみ搭載ですが、ジェントルマックスプロはアレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの両方を搭載しています。より幅広い毛質・肌質に対応できるのがジェントルマックスプロの強みです。
蓄熱式と比べてどちらが効果的ですか?
アレキサンドライトレーザーは基本的に熱破壊式で、毛根を直接破壊する方式です。蓄熱式はバルジ領域にじわじわとダメージを与える方式で、痛みが少ないのが特徴です。どちらが優れているというよりも、毛質や肌質によって適した方式が異なります。
アレキサンドライトレーザーの歴史と信頼性
アレキサンドライトレーザーは、1990年代から脱毛治療に使用されてきた歴史のあるレーザーです。30年以上にわたる臨床実績があり、安全性と有効性に関するエビデンスが豊富に蓄積されています。
厚生労働省の承認機器
アレキサンドライトレーザーを搭載した代表的な脱毛機であるジェントルレーズシリーズは、厚生労働省から医療機器として薬事承認を受けています。薬事承認を受けた機器は、安全性と有効性について国の基準をクリアしていることの証です。
世界中で使用されている実績
アレキサンドライトレーザーは日本だけでなく、アメリカやヨーロッパでも広く使用されています。米国食品医薬品局(FDA)でも脱毛用レーザーとして承認されており、国際的な信頼性も高いレーザーです。
脱毛機を選ぶ際に「薬事承認の有無」を確認するのも重要なチェックポイントです。承認機器を使用しているクリニックなら、安全面での安心感が高まります。
アレキサンドライトレーザーの施術の流れ
実際にアレキサンドライトレーザーで施術を受ける場合の流れを紹介します。
1. カウンセリング・肌チェック
医師が肌の状態(色味・毛質・肌トラブルの有無)を確認し、アレキサンドライトレーザーが適しているか判断します。日焼けの程度によっては施術を見送る場合もあります。
2. テスト照射(希望者のみ)
はじめての方は、目立たない部位にテスト照射を行い、痛みの程度や肌の反応を確認します。テスト照射は無料で実施しているクリニックが多いです。
3. 自己処理の確認
施術前日までに電気シェーバーで照射部位を剃っておく必要があります。剃り残しがある場合はクリニックでシェービングしてもらえますが、料金がかかることもあります。
4. 照射
ジェルの塗布は不要で、冷却ガスを噴射しながらレーザーを照射していきます。ジェルが不要なため、施術時間が短く済むのもアレキサンドライトレーザーのメリットです。全身脱毛で約60〜90分が目安です。
5. アフターケア
施術後は冷却ジェルや保湿剤を塗って肌を鎮静します。赤みが出ることがありますが、通常は数時間〜1日で落ち着きます。

部位別のアレキサンドライトレーザーの効果実感
ワキ
太い毛が多く、メラニン色素が豊富なワキはアレキサンドライトレーザーが最も効果を発揮する部位のひとつです。3回目あたりから明らかに毛量が減り、5回で自己処理が大幅に楽になる方がほとんどです。
VIO
VIOも太い毛が多いため効果は高いですが、デリケートな部位なので痛みが強い傾向があります。麻酔クリームの使用がおすすめです。5〜8回で満足する方が多いです。
腕・脚
比較的毛が細い部位ですが、アレキサンドライトレーザーでも十分な効果が得られます。5〜6回で自己処理がほぼ不要になるケースが多いです。
顔
顔の産毛に対しては効果がマイルドです。顔脱毛をメインに考えている方は、ダイオードレーザーやヤグレーザーとの併用が推奨されます。顔だけで8〜10回以上必要になることもあります。
アレキサンドライトレーザーに関する最新トレンド
脱毛機の技術は年々進化しています。最新のトレンドをチェックしておきましょう。
2波長レーザーの普及
ジェントルマックスプロのように、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーを1台に搭載した脱毛機が増えています。1台で太い毛にも産毛にも対応でき、肌質に応じた切り替えが可能です。
冷却技術の進化
最新モデルでは冷却性能が向上し、以前よりも痛みが軽減されています。冷却ガスの噴射タイミングや量が最適化されたことで、快適に施術を受けられるようになりました。
照射スポットサイズの大型化
照射面積が大きくなったことで、1回あたりの施術時間が短縮されています。背中や脚など広い部位の脱毛がより効率的に行えるようになりました。


